灼熱の白夜よりも熱い恋をきみと

 あかねは自分で何を言っているのかわからなくなったものの、必死になって取りあえずは最後まで言葉を繋げた。意味は伝わっただろう。

 すると男女ともども、学校中から「ウオー!」「キャー!」と期待に満ちた声が上がった。それは集音マイクを通さないでもはっきりとあかねの耳に届いた。

 ……言っちゃった。

 その横でムフフと不敵な笑みを浮かべる文香。

 そしてその日の夕方のことだった。文香は東照寺くんを呼び出し、あかねのつたない司会のもと、誓いの鐘イベントで告白し、あっさりと東照寺くんの彼女として認定されたのだ。数百人の生徒に囲まれ文香に言い寄られる東照寺くんに「ノー」という選択肢はなかった。彼と彼女の「友達以上恋人未満の関係」はそれであっさりと強制終了。

 あかねの中にはいいな、羨ましいなという憧れと、あたしにそんな勇気はないというおじけづいた気持ちと、そしてそれ以前に候補の相手がいないという現状への落胆が、わざわざネガティブなセットになって突きつけられた。

 あかねはしおんの手紙をまじまじと見直す。

『学校での誓いの鐘イベントでいいものが見れるんだ』