灼熱の白夜よりも熱い恋をきみと

 ああっ、恋人を作らなくちゃ。一緒に過ごしたい人を作れなかったらあたしの青春が腐ってしまうっ!

 あかねもまた、世界が終わる恐怖よりも恋愛妄想が先行していたひとりだった。

☆彡

「ねえねえ、あかねさぁ、面白いこと考えたんだけど」

 友人の佐々木《ささき》文香《文香》がやけに高いテンションであかねに話しかけてくる。周知の事実だけどこれは彼女のデフォルト。

 文香はあかねと同じ放送部に所属している最も仲の良い友人だ。けれどもその性格は楽観的で積極的で衝動的。あかねの真逆。今でさえ地球の自転は元に戻るものだと信じている能天気ぶり。

「ん? なに文香」

「この学校の教会にある『誓いの鐘』なんだけどさ、今なんにも使ってないじゃない? あそこの下で誓いを立てて鐘を鳴らすと、その誓いが叶うっていう伝説っていうか、ジンクスがあるらしいのよね」

「へー、そうなんだ、初耳だなぁ」