灼熱の白夜よりも熱い恋をきみと

 そういってあかねの首の後ろと膝下に手を回し、ひょいっとあかねの体を持ち上げた。
 
「うわっ、うわっ」

 あかねを支えるその腕は驚くほど力強く、そのたくましさにうっとりする。
 
 とはいってもパワーの三分の二は機械の力なのか。
 
 そのとき、あかねはしおんが代々木公園で嵐の中からあかねを助けた際に、あかねの体を軽々と持ち上げたその理由が理解できた。
 
「これで家まで運んでくれたのね」

「うん、リアルはひ弱だから。でもこれをつけると瞬発力も強くて、雪の中でもザクザク歩いて行けるんだ」

「それであたしに追いついてくれたのね。へへっ、なんかしおんくんってすごいね。嬉しい」

「あれ、今頃気づいたの?」

 といってウインクする。
 
 お姫様抱っこをされたあかねの目に映るしおんの爽やかな笑顔は、どんなに謙遜しても、あかねにとって最高の王子様に違いなかった。背にする太陽のせいでその笑顔がなおさら映える。
 
「しおんくん、あたし、しおんくんに出会えてよかった」

 あかねはつい、感じたままに零す。

「緊急事態だっていうのにそんな風に言ってくれて、俺は生きててよかったよ」