灼熱の白夜よりも熱い恋をきみと

 利用されている……?

「あいつはただの高校生じゃない。警察が追っているサイバー犯罪者だ。あいつの罪状は不正アクセス禁止法違反および電子計算機使用詐欺罪。
 そして先ほど警視庁から逮捕状が出たところだ」

「えっ、逮捕!?」

 ……すでにバレていたんだ。でもしおんくんは警察に目をつけられていることを、きっと知らない。

「あいつは政府の国家機密情報のサイトにアクセスしたつもりだろうが、一部は仕掛けられたダミーが含まれる。不正アクセスをおこなった者を捕まえるための罠だったのだ、つまりあいつは飛んで火に入る夏の虫だ」

 ……なんですって? しおんくんは騙されていたっていうの?

「お前はすでになぜお前が生き延びられるのか、その理由を知っているのだろう?」

 その父の言葉にあかねは黙ってうなずく。

「だから話すが、あの男は自分が生き延びるためにお前を利用しているにすぎないのだろう」

 それを聞いたあかねは心の中で葛藤する。

 そんなはずはない。しおんくんの気持ちに嘘なんてあるはずないもの。お父さんがそう思っているだけ。ひどいのはお父さん、そして大人達じゃない。