灼熱の白夜よりも熱い恋をきみと

「えっ、あたしよくわからないし、でも、よくわかったとしても、嫌いになんかなりません」

 母の生きる信念がそうさせているのだとあかねには思えた。

 なのにこの家族は……生き残れないんだ。

 どうして……。

 どうして世界はこんなに不公平なんだ。ひどい、ひどすぎる。お偉いさんの家族だけが助かるなんて……。

 そのとき、あかねの中に、ある閃きが舞い降りた。

 そうだ!

「しおんくん、あたし、すごいいいことを考えた!」

 あかねは目をキラキラと輝かせ、興奮した様子でロールケーキを盛りつけた皿を取り上げると、そのロールケーキを一気に口の中に押し込めた。

「おいおい、突然どうしたんだよ」

「ひょっひょひえひゃえっへふふ(ちょっと家帰ってくる)。ひょひゃあはふほひほうはは(お母さんごちそうさま)」

 そういい残してすぐさま、あかねはしおんの家を飛び出した。



 そうだよ、そうだよ。簡単なことだ。

 しおんくんと家族になればいいんだよ。

 そうすればしおんくんも、しおんくんのお母さんもシェルターに避難する権利が得られるんだ。