灼熱の白夜よりも熱い恋をきみと

 この色は多分聖徳太子が定めた冠位十二階制みたいなものだろう。ほら、実際にこの濃い紫の部分は敷地が広いだろう。それから順番に狭くなってゆく」
 
「うーん、たしかにそうだけど……いったい、何のために?」

「まあ、それはこれを見てから。写真もあるんだ」

 しおんが『区画1(紫)』と名付けられた別のファイルを開くとそれは立派な庭園を持つ屋敷のような居住地だった。

「それからこっちが薄黒。最も地位が低い人間のためのものだ」

 別のファイルを開くと、それはまるで蜂の巣のように眠るためのベッドが敷きつめられた空間だった。わずかばかりの共用スペースのテーブルとトイレ、風呂などがあった。

「ここはシェルターを管理するエンジニア達の領域だろう。政治家達は豪華な区画に住み、必要な労働者はここに押し込められる。現在の社会的地位や財産がシェルターでの居住ランクを決めることになる。
 それでも、このシェルターに逃げ込めるということは、生き延びる権利が与えられたということだ。本人とその家族のね。
 ほとんどの国民はそれすら知らずに死ぬんだろうな……」