唖然とするあかねをみてしおんは黙ってうなずく。
「ああ、俺達の高校にある門とは違って、通り抜けられるのはごく一部の人間だけだ。政府や高官など『秘密』を知る権利のある人間だ。
そして俺は『トロイの木馬』という手法でこの国家機密に侵入に成功したんだ」
「しおんくん……それってハッキングしてる、っていうこと?」
「ああ、平たくいえばそうだ。どうだ、こんなことをやってのけるのは変人らしいだろう?」
「う~ん、しおんくんはほんとうは変人じゃないから、なんて答えればいいのか困っちゃう」
「ははっ、冗談だよ。あかねはまったくド真面目だなぁ」
「なんかね、真面目っていうのは褒める言葉じゃない気がしてきた。しおんくんを見ているとさ」
「うん、俺はあかねを褒めてるつもりだけど、微妙かな」
悪戯っぽくにかっと笑ってから視線をパソコンに戻し、よくわからないパスワードを打ち込み、よくわからない文字の並ぶ画面をすごいスピードでスクロールさせ、そしてよくわからない場所でぴたっと指を止める。そこで意味不明なコードを打ち込むと、画面が点滅し別のプログラムが立ち上がった。
「ああ、俺達の高校にある門とは違って、通り抜けられるのはごく一部の人間だけだ。政府や高官など『秘密』を知る権利のある人間だ。
そして俺は『トロイの木馬』という手法でこの国家機密に侵入に成功したんだ」
「しおんくん……それってハッキングしてる、っていうこと?」
「ああ、平たくいえばそうだ。どうだ、こんなことをやってのけるのは変人らしいだろう?」
「う~ん、しおんくんはほんとうは変人じゃないから、なんて答えればいいのか困っちゃう」
「ははっ、冗談だよ。あかねはまったくド真面目だなぁ」
「なんかね、真面目っていうのは褒める言葉じゃない気がしてきた。しおんくんを見ているとさ」
「うん、俺はあかねを褒めてるつもりだけど、微妙かな」
悪戯っぽくにかっと笑ってから視線をパソコンに戻し、よくわからないパスワードを打ち込み、よくわからない文字の並ぶ画面をすごいスピードでスクロールさせ、そしてよくわからない場所でぴたっと指を止める。そこで意味不明なコードを打ち込むと、画面が点滅し別のプログラムが立ち上がった。