するとしおんは、「じゃあ、こっちにおいで」といってあかねを自分の部屋に案内した。
しおんの部屋のテーブルにはノートパソコンが一台だけ、置かれていた。画面は暗く無機質な四角い窓が並んでいるだけだ。
「いいかい、これは俺の秘密の最たるものだ。これを知ったらきみも犯罪者だ。だからこれは絶対に見なかったことにしてほしい。あかねの記憶の中だけにとどめておくんだ」
「犯罪者……?」
しおんはやはり深い眼差しであかねと向きあう。
あかねはいくばくかの好奇心はあったけれど、それを凌駕する不安を抱いていた。
しおんくんはどんな秘密を持っているの……? でもあたしはきっと、それを知る必要があるんだ。だからしおんくんはあたしに話すんだ。
開いたパソコンのウインドウにはパスワードの入力を求める表示があった。それはログイン画面ではなく、ブラウザに表示された入力窓だった。その先はどこかのサイトに繋がっているのだろう。
「これは『天国の門』と呼ばれるサイトだ。保存された国家機密のファイルへアクセスするためにある」
「こっ……国家機密!?」
しおんの部屋のテーブルにはノートパソコンが一台だけ、置かれていた。画面は暗く無機質な四角い窓が並んでいるだけだ。
「いいかい、これは俺の秘密の最たるものだ。これを知ったらきみも犯罪者だ。だからこれは絶対に見なかったことにしてほしい。あかねの記憶の中だけにとどめておくんだ」
「犯罪者……?」
しおんはやはり深い眼差しであかねと向きあう。
あかねはいくばくかの好奇心はあったけれど、それを凌駕する不安を抱いていた。
しおんくんはどんな秘密を持っているの……? でもあたしはきっと、それを知る必要があるんだ。だからしおんくんはあたしに話すんだ。
開いたパソコンのウインドウにはパスワードの入力を求める表示があった。それはログイン画面ではなく、ブラウザに表示された入力窓だった。その先はどこかのサイトに繋がっているのだろう。
「これは『天国の門』と呼ばれるサイトだ。保存された国家機密のファイルへアクセスするためにある」
「こっ……国家機密!?」