朝のホームルームに放送を知らせるチャイムが鳴った。

「こちらは風紀委員会委員長の三枝詩依(さえぐさしい)です。明日は風紀委員会主導による風紀改善集会がございます。集会を円滑に進行するために本日の午後から各クラスの風紀委員を集め事前集会を行います。それにともない風紀委員会のメンバーは風紀委員会会議室にお集まりください。なお、勉学に差が生じることを防ぐため、本日の午後の授業は休講といたします。これは風紀委員長である私の権力を行使した決定事項とします。異議申し立てがある者は風紀委員会会議室までお越しください」

「と、いうわけで今日は午前で終わりなので昼休みの後掃除をして下校するように」

午後に自分の授業を受け持っていた担任がずいぶんとがっくりうなだれている。
いくらこの学園の先生でも風紀委員長の決定には逆らえない。先生よ、強く生きてくれ。

今日は明日から行われる風紀委員会によるイベント準備のため午前で学校が終わった。

まったくイベントのためには授業さえ潰せる風紀委員長の鬼姫様には頭が上がらないな。
でもそのおかげで早く帰れるわけだから鬼姫様々だな。

何度も言うが午後の授業を受け持っていた俺たちの担任はがっくりとうなだれていた。
本当に俺の通う学園での風紀委員会の権力はやばすぎるだろ。