家の中で、トントントンと階段をおりる音がした。 ――彰だ。 おばさんの車もおじさんの車もなかったから、きっと、家の中にいるのは彰だけ。 はあ〜っ …なんて言えばいいんだろうっ! 不安と緊張が大きい。 彰と話すのに、こんな気持ちになるのは初めてだ。 ガチャ… ゆっくりと、家のドアが開き、彰の姿が見えた。