確かにこうして近くで見ると、
あたしより遥かに背が高い。
周りの男子が大きいから、
余計そう見えたのかな。
それとも、この幼さの残る顔からだろうか。
まあ、あたしは人のこと言えないけど。
「あと10センチは欲しいよなー。
これ以上伸びなかったら、どうしよ(笑)」
関谷くんはくしゃっと笑う。
「関谷くんは男の子だもん。
すぐに伸びると思うよ」
「あ、優輝でいい。
めんどくさいし。
俺も姫芽って呼んでイイ?」
「え…っ」
―――嬉しい。
「駄目?」
「うっ、ううん!いいよ!」
「おう!よろしくな、姫芽」

