あたしと莉央は、
同時に振り返った。



「彰っ!」

「春田センパイッ!!」


「久しぶり〜♪」

「え。
あたし毎日会ってるし」




彰とあたしは幼なじみ。

彰は3年生で先輩だけど、
あたしはいつもタメ口だ。



「ここ、2年生の教室だよ?
なに?もう夏なのにまだ2年生気分?」

「違うわボケっ!」

「うるさいな、わかってるよ(笑)」

「相変わらず生意気な…。
つーか英和貸して」

「あたしが持ってると思う?」

「……」

「あッ!
莉央持ってますよ!!」

「マジで!?貸してくんね?」

「はい!待っててくださいッ」