「それで、璃子が見せてくれた写真なんだが、あそこに写っていたのは、3歳で生き別れた俺の弟の玄次郎だよ」
「えぇ?」

「双子だから、他人が見たって区別がつかないはずだ」
「え、でも・・・」

まさか話がこんな風に繋がって行くとは思っていなくて、理解が追い付かない。

「3歳で別れてから20年以上、弟とは全く連絡をとっていなかった。でも、登生の外見とハワイで生まれたってことを聞いてもしかしたらと調べてみた」

だから、登生が生まれた時のことを気にしていたんだ。

「じゃあ登生は、」
「俺の甥にあたる」
「それじゃあ・・・」

登生は淳之介さんの子供じゃない。
淳之介さんは嘘なんてついていなかった。

ポロポロと目から涙が流れ落ちる。
今まで張りつめていたものが溢れ出したように、私は泣き続けた。