「……お弁当のやり取りだけなの? 他には何もないの?」
松岡さんと自分のことを【俺たち】と称す友樹が、お弁当だけの関係で留まっているはずがない。友樹の浮気を確かめたい。
「何もない。本当に。探ってくれていいよ」
友樹がテーブルの上に自分のスマホを出し、私の前に滑らせた。
「どうせ証拠なんか消されてるよ」
奈子がわざとらしい大きなため息を吐いた。
「そう思うなら、復元ソフト持って来れば?」
友樹は奈子の嫌味に動じない。それは、バレない自信があるからなのか、それとも本当に疾しいことがないからなのか。
「そもそも、なんで弁当女に弁当作って貰ってたのよ。香澄だって『作って』って言えば作ってくれたでしょうよ。香澄の料理ってそんなに不味いの?」
友樹のスマホに証拠がないと踏んだ奈子が、質問で友樹の白状を試みる。
松岡さんと自分のことを【俺たち】と称す友樹が、お弁当だけの関係で留まっているはずがない。友樹の浮気を確かめたい。
「何もない。本当に。探ってくれていいよ」
友樹がテーブルの上に自分のスマホを出し、私の前に滑らせた。
「どうせ証拠なんか消されてるよ」
奈子がわざとらしい大きなため息を吐いた。
「そう思うなら、復元ソフト持って来れば?」
友樹は奈子の嫌味に動じない。それは、バレない自信があるからなのか、それとも本当に疾しいことがないからなのか。
「そもそも、なんで弁当女に弁当作って貰ってたのよ。香澄だって『作って』って言えば作ってくれたでしょうよ。香澄の料理ってそんなに不味いの?」
友樹のスマホに証拠がないと踏んだ奈子が、質問で友樹の白状を試みる。



