「あの子が作るお弁当って、そんなに量多いの? 夜まで腹減らないって、どんだけデカい弁当箱なんだよ」
奈子が嫌味ったらしく笑うと、
「…………」
友樹が無言で奈子を睨んだ。
気まずいを通り越して居た堪れない空気が醸し出されているが、逃げたいとは思わない。只ならぬ感じが、私の知りたい欲求を更に刺激した。
「奈子はどれにする?」
友樹が食べないからと言って、ケーキを片付けるのは違うので、とりあえず奈子に選ばせることに。
「私が買ってきた手土産を、私が最初に選ぶの? 違くない?」
「違くない違くない。奈子、お客様だから選んでいいの」
「あ、そう? じゃあ、私チョコ」
「じゃあ私、チーズにしようかな。今、お茶淹れるね」
奈子に紅茶を出そうとキッチンへ向かおうとすると、
「そんなのいいから話しようよ」
奈子と私のどうでも良いやり取りに痺れを切らせた友樹が、苛立ちを口にした。
奈子が嫌味ったらしく笑うと、
「…………」
友樹が無言で奈子を睨んだ。
気まずいを通り越して居た堪れない空気が醸し出されているが、逃げたいとは思わない。只ならぬ感じが、私の知りたい欲求を更に刺激した。
「奈子はどれにする?」
友樹が食べないからと言って、ケーキを片付けるのは違うので、とりあえず奈子に選ばせることに。
「私が買ってきた手土産を、私が最初に選ぶの? 違くない?」
「違くない違くない。奈子、お客様だから選んでいいの」
「あ、そう? じゃあ、私チョコ」
「じゃあ私、チーズにしようかな。今、お茶淹れるね」
奈子に紅茶を出そうとキッチンへ向かおうとすると、
「そんなのいいから話しようよ」
奈子と私のどうでも良いやり取りに痺れを切らせた友樹が、苛立ちを口にした。



