「奈子‼ 待ってた‼」
勢いよくドアを開けると、
「何その、遠距離恋愛中の彼氏を迎える様な情熱的な出迎えは」
奈子は私の圧に押されて一歩後ずさった。
「友樹と2人きりが耐えられなくて……」
「イヤイヤイヤ、夫婦でしょうが」
奈子は呆れた顔をしながら私の二の腕をポンポンと軽く叩き、「お邪魔するよー」と玄関に入った。靴を脱ごうとした奈子が、
「あ、手ぶらっていうのもアレだから、ケーキ買ってきたー。コンビニのだけど」
コンビニのビニール袋に入ったケーキを「コンビニのケーキだってケーキ屋さんと引けを取らないくらいに美味いし、別にいいよね?」と私に押し付けるように手渡した。
奈子なりに気を遣ってくれたのは分かるが、『アレって何だよ‼ ケーキなんかいらないから、一刻も早く来てよ‼』と自分勝手な私が心の中で静かに苛立っていた。
勢いよくドアを開けると、
「何その、遠距離恋愛中の彼氏を迎える様な情熱的な出迎えは」
奈子は私の圧に押されて一歩後ずさった。
「友樹と2人きりが耐えられなくて……」
「イヤイヤイヤ、夫婦でしょうが」
奈子は呆れた顔をしながら私の二の腕をポンポンと軽く叩き、「お邪魔するよー」と玄関に入った。靴を脱ごうとした奈子が、
「あ、手ぶらっていうのもアレだから、ケーキ買ってきたー。コンビニのだけど」
コンビニのビニール袋に入ったケーキを「コンビニのケーキだってケーキ屋さんと引けを取らないくらいに美味いし、別にいいよね?」と私に押し付けるように手渡した。
奈子なりに気を遣ってくれたのは分かるが、『アレって何だよ‼ ケーキなんかいらないから、一刻も早く来てよ‼』と自分勝手な私が心の中で静かに苛立っていた。



