『友樹、舐めまくってるね。これは、制裁が必要』
「無理でしょ。だって、法的には不倫じゃないんだもん。『友人です』で通ってしまうじゃん」
こんなに辛い想いをしているのに、私の苦痛には慰謝料が1円も発生しない。法律的には、勝手に私がひとりで苦しんでいるだけなのだ。
悔しくて、野菜炒めに八つ当たりするように、箸で人参をグサグサと刺した。
『友樹の親はこのこと知ってるの? 妊娠のことは言った?』
「友樹が話してないなら、知らないと思う。私からは言ってない。妊娠のことも、安定期に入るまでは黙ってるつもり」
『それ、どっちも言いに行かない?』
奈子が思いもよらぬ提案をしてきた。
「言ってどうするの?」
『ていうか、私が言う。一緒に友樹の実家に行こう』
戦闘モードの奈子の発言は大暴走。
「無理でしょ。だって、法的には不倫じゃないんだもん。『友人です』で通ってしまうじゃん」
こんなに辛い想いをしているのに、私の苦痛には慰謝料が1円も発生しない。法律的には、勝手に私がひとりで苦しんでいるだけなのだ。
悔しくて、野菜炒めに八つ当たりするように、箸で人参をグサグサと刺した。
『友樹の親はこのこと知ってるの? 妊娠のことは言った?』
「友樹が話してないなら、知らないと思う。私からは言ってない。妊娠のことも、安定期に入るまでは黙ってるつもり」
『それ、どっちも言いに行かない?』
奈子が思いもよらぬ提案をしてきた。
「言ってどうするの?」
『ていうか、私が言う。一緒に友樹の実家に行こう』
戦闘モードの奈子の発言は大暴走。



