「簡単に言わないでよ。いいよね、友樹は。何もしなくていいんだから。お腹の子どもを殺す作業に関わるのは私だけだもんね‼」
興奮気味にテーブルを『バンッ‼』と叩いて立ち上がり、ようやく友樹の顔を見た。
友樹が、目に涙を溜めていた。友樹は決して、軽々しく言ったわけではなかったのだろう。
「じゃあ、俺に意見を求めるなよ‼ どうしたって、香純の代わりに産んでやることも堕ろしてやることも出来ないんだから。そこに恨みを持たれたら、男は何も言えないだろ‼」
「…………」
私は口喧嘩で友樹に勝ったことがない。感情的な私とロジカルな友樹では、圧倒的に友樹が有利なのだ。
友樹の言っていることは分かる。でも、私の気持ちも分かってよ。分かって欲しいけど、分かって欲しいのに、上手く言葉にならない。
興奮気味にテーブルを『バンッ‼』と叩いて立ち上がり、ようやく友樹の顔を見た。
友樹が、目に涙を溜めていた。友樹は決して、軽々しく言ったわけではなかったのだろう。
「じゃあ、俺に意見を求めるなよ‼ どうしたって、香純の代わりに産んでやることも堕ろしてやることも出来ないんだから。そこに恨みを持たれたら、男は何も言えないだろ‼」
「…………」
私は口喧嘩で友樹に勝ったことがない。感情的な私とロジカルな友樹では、圧倒的に友樹が有利なのだ。
友樹の言っていることは分かる。でも、私の気持ちも分かってよ。分かって欲しいけど、分かって欲しいのに、上手く言葉にならない。



