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「那奈ちゃん、ほんとに後から来るの?」
コンクールが終わって数日が経った。
ボストンバッグに着替えを入れながらお母さんが言った。
お母さんとお父さんと世那は、明日からお父さんの方の実家と、お母さんの方の実家に帰省する。
私は、お盆休みを待って後から行くことにした。
つまり、お母さんの方の実家にしか行けないことになるんだけど。
「うん。課題が思ったより多くて」
「そう・・・。那奈ちゃん」
お母さんは、急に声を小さくして私を手招きした。
不思議に思いながらお母さんに近付くと、お母さんは私の耳元に口を近付けた。
「デートしてもいいけど、夜にはお母さんから電話かけるから出てよ」
「え・・・」
私は思わず立ち上がった。
何で、どうして・・・。


