いつか、必ず交わる日がくる




「逆じゃないよ。だって、那奈ちゃんより桜の方がしっかりしてるから」


がーん。

そんな風に思われてたんだ。

確かに桜ちゃんはしっかりしてるけど。


「うそうそ。那奈ちゃん、桜のことよろしくね」


楓先輩は笑いながら言った。

説得力ないですけど。


「まあ、はい。頑張ります」


少し拗ねたように言った私に、桜ちゃんは『よろしくお願いします』と手を差し出してくれた。

楓先輩は静かに音楽室の前方に移動している。


「はーい、では!名残惜しいとは思いますが、片付けが終わったパートから各自解散してください。1、2年生はしばらく部活休みで、17日から再開です。お疲れ様でした」


部長・楓先輩の言葉に続けて、みんなが口々に『お疲れ様でした』と言った。

部長としての楓先輩も、今日で見納めか。


「また、4人で遊びに行こうね」


戻って来た楓先輩が、奈央子先輩、桜ちゃん、私の顔を見て言った。

みんな、当たり前のようにうなずく。

このメンバーで演奏できて幸せだったなあ。