いつか、必ず交わる日がくる



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今日は、1年生の体験入部期間が終わり、正式に入部して楽器が決まる日。

去年は私が来るまで1年生がいなくて先輩たち落ち込んでたから、今年は来てくれるといいな。


「那奈ちゃんもいよいよ先輩だね」


楽器を準備しながら奈央子先輩が言った。


「はい。なんかドキドキします」


中学のときにも後輩はいたけど、やっぱり初めてのことは何でもドキドキする。

楓先輩は部長だから、今も1年生の案内で忙しそう。


「奈央子、那奈ちゃん、来たよ!」


楓先輩のうれしそうな声が聞こえてきて、奈央子先輩と一緒に振り返る。


「パーカッション希望の1年生!」


『じゃーん』と、両手をひらひらさせている楓先輩を見て、3月に卒業した美里先輩を思い出す。


「私は他の子の案内もあるから、あと頼むねー」

「あ、はい」


楓先輩は嵐のように去っていき、音楽室に静寂が訪れた。

遠くから、管楽器が練習する音や運動部の声が聞こえる。