そんなの全然気にしないのに。
「ううん。うれしい。ありがとう」
「家に着いたら開けてみて」
「うん。ありがとう」
私は、紙袋がつぶれないように大切に鞄に入れた。
「じゃあ、また明日」
そっか、立ち止まった場所は、とある駄菓子屋さんの前。
家まで送ってもらうのを断ったら、ここまで一緒に帰ることを提案された。
学校からここまで、歩いて15分。
正直、短いなと思う。
でも、その15分がとても大切だと思える。
「うん、また明日」
明日もお互いに午前中だけの練習だから、一緒に帰れる。
「髙橋先行って」
山本くんは自転車にまたがったまま言った。
「いやいや、山本くんが先に行ってよ」
お互いに同じことを言って、思わず吹き出す。
「分かった。今日は俺が先行くね。ばいばい」
「うん、ばいばい」
私が手を振ると、山本くんは出発した。
山本くんを数秒間見送り、私も自転車にまたがり、出発した。


