「おー、おはよ」
「眠そう」
目をこすってる湊に、私は呟いた。
「めっちゃ眠い」
どうせまたゲームを遅くまでしてたんだろうな。
「あ、私そろそろ行くね」
2組の教室前方に掛かった時計を見て、2人に言った。
「うん。あ、これ」
立ち去ろうとした私の鞄のポケットに、山本くんが何か入れた。
メモ?みたいなもの。
「忘れ物。じゃあね」
山本くんはさらりと言うと、湊と話し始めた。
何だろう。
私は教室まで我慢できず、足を止めた。
鞄のポケットからさっきのものを取り出した。
4つ折りにされた紙。
そっと開くと、そこには山本くんの文字が並んでいる。
“隣になっちゃったけど、よろしくね😊
よかったら、部活がない日は一緒に帰らない?”
勢いよく振り返ったけど、そこには湊と話し込む山本くんの姿。
こっち見てるかも、なんて、そんな訳ないか。
というか、こっち見てたら見てたで恥ずかしい。


