「あ、髙橋、瀬尾、おはよ」
2組の前を通り過ぎようとしたら、後ろの窓から山本くんが顔を出した。
そっか、“山本”だから出席番号後ろの方なんだ。
「あ、おはよ。あ、那奈、私先行ってるね」
「うん」
未知を見送り、私は山本くんに向き直る。
「山本くん、2組なんだね」
「そう。離れちゃったね」
「うん。でも、隣だから今までと変わらないよね」
何気なく言った言葉。
それなのに、山本くんは何故か唇を尖らせた。
何かまずいこと言った?
「ほんとにそう思ってる?」
「え?」
「一週間経ってもそう思ってるのかな?」
山本くん、今度はにやにやしてる。
え、ほんとに何が言いたいの?
「あ、湊来た。おーい、湊ー!」
山本くんが呼んで、湊が近くに来た。
あー、そういえば湊も2組になってたな。


