「那奈は、今年も世那とおじさんと湊に渡すの?」
「えーっと・・・」
まさかの核心を突く質問に、言葉が詰まる。
内緒にしようと思ってたんだけどな。
「もしかして、誰かに渡すの?」
瑞穂は声を潜めて、きらきらした瞳をしている。
泉といい瑞穂といい、こういう話が好きなんだから。
「あー、うん。あ、でも、好きとかそういうんじゃなくて」
慌てて否定してみるけど、瑞穂は何故か満足そうにうなずいている。
「気になってるってことでしょ?いつもお世話になってるからって渡せば大丈夫。山本くんも喜んでくれるよ」
「え?」
「ん?」
「何で、山本くんって分かったの?」
私、瑞穂の前で山本くんの名前は出してないはず。
「えー、だって湊から報告受けてるもん。最近仲いいって」
「もー、湊のやつ・・・」
「湊もうれしいんだよ。那奈の中の世界が広がって」
そっか、湊も瑞穂も、昔から私を取り巻く環境を知っているから、心配してくれてたんだよね。


