「私にもくれるの?」
「もちろん!友達だもん!」
泉のハイテンションが復活してしまい、明花はちょっと困った顔をしながらも、『ありがとう』と笑った。
そっか、バレンタインは友達にもあげるものなんだ。
“友チョコ”って言葉を知らない訳じゃないけど、今までそういう習慣はなかった。
あげるとしても、世那とお父さんと湊に渡すくらいだった。
「男子には渡さないんだ?」
泉と明花のやり取りを黙って見ていた未知が言った。
「え、井上がいるじゃん」
“何言ってるの?”という顔で泉が未知を見る。
「あー、井上も男子だったね。そうじゃなくて、ほら、本命?」
湊、男子扱いされてないんだ。
確かに、女子の中にいても違和感ないし、分かるかも。


