「あ!沙良!心配したんだよぉ?」




一番乗りに真子が私に抱きついてきた。




「どこ行ってたんだ?」




和樹先輩が裕翔先輩に尋ねる。




「ちょっと、散歩にな。」




そう言ってすぐに倉庫の部屋に入って行ってしまった。




「沙良ちゃん、変なことされてない?」




変なこと?
よくわからなかったが、何もされてないので、首を横に振った。




「なら良かった。」




和樹先輩が安心したのが表情で分かった。




「え〜!!みんな出てきてるけど、そんな心配させちゃった??ごめんなさい!」




「無事だったらいいんだよ」




和樹先輩は頭を撫でてくれた。




優しい和樹先輩は私からしたら、お兄ちゃんみたいな存在だった。