「大輝は、私の弟だよ。だけど、、私、記憶がなくて、、弟なんていないって思っていた。」




昔、確かに弟がいた覚えが少しだけあった。




だけど、小さい頃だから、記憶になんてどこにもなくて。




大輝はなんで覚えていたんだろとも思っていた。




「親が、、大気を捨てたの。」




「は?」




そう、私を捨てたように。




私は家に取り残された。




だけど、大輝はどこかへ置き去りにされたのかもしれない。




「昔、弟が似たような覚えがあるの。大輝は、私の弟だと私に気づかせたかったんだと思う。」




「そーだったのか。
だから、あいつ。昔、お姉ちゃんがいる。会えないけどなって言ってたのか。」




私は、泣きながら悠希にしがみついた。




ほんとにほんとに、
辛い。悠希とてもこうして話していられるのは、今の私にとって幸せな時間だった。




「悠希、、これからは、話してもいい?私のこと、、助けてね?」




「もちろんだ。」