『そうですか…

わりました、突然すみませんでした』

「送信…」

画面にメッセージが表示されたのを確認すると、そこから目をそらすようにスマートフォンの電源を落とした。

「まさか、ね…」

彼女と一緒にいたいから断られた訳じゃないよね?

でも、これとは別の用事があったから断ったかも知れない。

「あー、もう…」

つきあってる訳じゃないし、彼女でも何でもないのに、私は一体何がしたいのか自分でもよくわからない。

「ダメだよね…?」

頭の中にある提案が浮かんだけれど、それはさすがによくないか…。

その提案を否定するように、頭を左右に振った。

「もう寝よう…」

久しぶりに残業をしたから疲れたし、今日はゆっくりと躰を休めよう。

電源を切ったスマートフォンを充電させると、洗面所へと足を向かわせた。