そこには「ギリギリ間に合った~」何て言っている男子がいる。

この男子は私の席の後ろに着いた。

ギリギリに入ってきた男子は、夜桜真人(やざくらまひと)くん。夜桜くんは、サッカー部で朝練がありいつもチャイムギリギリ。


入学式の日のたった一時間だった授業で私に消しゴムを貸してと、言った子だ。


もうすぐでチャイムがなると言うのに一言でもしゃべりたいと女子がやってくる。

夜桜くんは、運動ができて、笑顔が素敵で、顔がイケメンで人気らしい。

私は、座っていてもう椅子を下げることはできない。


若菜ちゃんが、「あんなやつの何がいいんだか、あおいくんのほうがよっぽどイケメンよ。」
なんて言ってる。


ことちゃんも、「うんうん!」と、ものすごく首をたてに振っている。


チャイムがなると、ことちゃんは若菜ちゃんの前の席に座った。


出席番号順になると、ことちゃん、若菜ちゃん、私、ってなるんだよね。