「うわーん」

「やっぱやだぁー」

「もう決まっちゃったことだししょうがないわよ。お母さんも一緒に行けなくてごめんね。ほら、もう行ってきなさい。お父さんが外にいるから。」

「うぅー」


宮野鈴望(みやのすずの)。

ちょうがつくほどの寂しがりやで怖がり。

一人でいる時間は一番嫌い。

腰まで伸びた黒髪。

お母さん譲りのさらさらの髪

今年の春から高校生。

私の通う学校は今の家から遠いため学校に近い家に引っ越すとこになった。


しかも一人暮らし。


私にとっては大問題。

本当はお母さんが着いてくる予定だったけどお母さんのお母さん、私からするとおばあちゃんが病気を起こしてお母さんが付き添うことになったらしくお母さんがこれなくなった。




お父さんの車で揺られながら約二時間。

私がこれから住むアパートに着いた。


「うぅー。やだー。」


何でこの高校にしたんだろ…


「たまに遊びに行くから。それに寂しくなったらお兄ちゃんのところに行けば良いさ。」

「お兄ちゃんの家には行けないもん」