ずっと前から、やっぱり好きだった。

家に帰って、自分の部屋に上がる。
いつも通りのあの風景を眺める。もう夏で暑いから窓を開けてるのもあって、サッカーボールを蹴る音や犬の散歩のおばちゃん達の会話も聞こえる。
涼しいとはお世辞でも言い難いぬるい風が入ってくる。


私、朝、やっぱ走ろ。


そうと決まったら何となく心蜜に言っときたくなって、スマホを手に取る。雑に積み上がった教科書を見つめながら、思った。


私、誰のために勉強してるんだろ。
昔はもっと色々頑張ってたのに。

忘れちゃったもんなぁ。好きって、なんだっけ。

いつもと同じ、恋のないつまらない毎日は味気なくて。