身体がおかしいな、と違和感を感じたのは本能的で言葉にできないような変な焦燥が掠めたからだ。そこから数日、日に日に身体が小さく変化していくのがわかったが病院をはしごしても解決までに至らなかった。

「ミッコちゃん、この間まで滑々だったのに、指の先までなんだか固くなってるよ」

ほら、ここと指先を男性客にしゃぶられる。二週間に一回程度、指名をしてくれるこの人がいうのだから間違いない。両手で手に取り、ひとさし指と中指の間まで丁寧にふやけるまで舐めようとしているからか、サービスでその舌を指で挟んでやった。そして、爪で舌の真ん中の筋を軽く掘ってやった。申し訳なさそうに丸めた背中が、びくつくのがわかった。心配をしているからなのか、たんにまた興奮するための言葉のスパイスとして投げ掛けられたのか分からないが今の私にとって見過ごせない一言だった。

「そんなに固くなってるの?乳首も触ってほしいなあ」

と直接薄くなった頭を抱きかかえて、らんらんと正気をを失いかけている彼の瞳からどれだけ搾り取れるか考えながらにんまり笑った。