それから、6年という月日が流れた。







34歳になった私は、生まれ育った地元に帰り、とても平和で平凡な暮らしを始めていた。








そんなある日、ひょんなことから職場の同僚に優依の話をすることがあった。





「誰かに話したい」、「分かち合いたい」っていう想いがあったのかもしれない。






同僚と恋バナをしているとき、優依のことを思い出した私は、『こんなして会えんくなった子がおるけん、相手に思ってる気持ちは伝えたほうがいいよ。いなくなってからじゃ遅いけん。』と、優依との別れから感じた思いを伝えた。







同僚は、聞き上手だった。






ニコニコ(ニヤニヤ)しながら楽しそうに話を聞き、上手に私から優依の話を引き出した。






気がついた時には、優依のことが好きだと同僚に話していた。






優依が男でも女でも関係ない。





理由もわからない。





でも好きなんだ、と。





そして、


「あの時付き合っとけば良かった。」



と、続けた。










同僚は、私の話をニコニコ(ニヤニヤ)しながら聞いていた。



正直、その反応が嬉しかった。



絶対受け入れられる話じゃない、と思っていたから。









そして、その同僚は、私が6年かけても思い付かなかったことを私に提案した。