「おーい憂、お前図書委員かよ」
昼休み、教室で声を掛けて来たのは中学からの友達で名前は颯太
こいつもサボり癖があり何となく俺と似たような所があるんだ
『そうなんだよ。せめてお前と同じ委員が良かったよ』
「そうだよな〜俺も休んでたから勝手に決められてたし。因みに俺は美化委員だった。明日から掃除道具チェックだってよ」
『へぇー……』
楽そうだな
「それで週2で朝正門の掃き掃除だって……皆んなより朝早く来て掃除だってよ……はぁ」
『マジで?』
「本当だる過ぎだよな」
よ、良かった!図書委員で良かった!
こっちはまだ週1だもんねっ
朝早く行くより帰宅が遅くなる方がまだマシだもんね
金曜日にバイト入れなくなるのが多少痛いが
『頑張れ颯太。俺も孤独と戦うよ』
「どうせゲームでもするんだろ。このオタク」
『勿論!今あっちの森にハマってるんだよ。まだ始めたばっかだけどやり込み要素抜群なんだ』
「聞いた事あるやつ!どんな感じのやつ?」
『ええっと……』
こんな感じで他愛のない話をしてたらいつの間にか昼休みが終わりそうになっていた
「何となく面白そうなのはわかった!けど俺は多分やらねー!」
『そうだろうと思った』
「まずレベル上げの時点でだるい」
『まぁな。でも達成感はあるぞ』
「同じ場所で行ったり来たりするのも面倒臭い」
『そんな時は無心になれ』
大好きな話をしてる時は時間が経つのが早い
好きな物の話なら何時間だって話せる気がする
ってか颯太が俺の話をちゃんと聞いてくれるなんて珍しい事もあるもんだ
あいつも俺と一緒で適当だからさ
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