新・Sなお前とヤケクソな俺






「他に怪我は?そうとは知らず……ごめんね。痛くなかった?」

俺の手を摩りながら顔を覗き込んで来る先輩

ち、近いって!

『全然大丈夫!俺、鈍臭いから怪我には慣れてるし』

「怖かったよね」

『ははっ恥ずかしながらビビっちゃった。何せ初めてのカツアゲ体験だったから』

「向こうは何人?どんな奴?何か特徴は?何処のコンビニの前?」

『さっきもだけど質問が多過ぎっ』

「早く答えて」

『えっと……』

答えないとまた何かされそうな雰囲気を感じ取ったから思い出せる限りで答える事にした

暗かったし相手の顔とかよくわからなかったけど……


『1人は後ろに居たんでわからないけど確か……あっ手の甲にタトゥーがあったような気がする。どんな絵かはよくわからなかったけど』

「ふーん……タトゥーね。わかった」

『わかったって……えっ?ちょっと先輩……』

朔夜先輩は突然立ち上がり何処かに行ってしまった


その場に残された俺はただポカーンとするしかなかった
朔夜先輩って謎な人だよな……






教室に戻ると颯太に話しかけられた

「お前昨日朔夜先輩とデートしてたんだって?めっちゃ噂になってるぞ」

『はぁ?なんだそれ。確かに一緒にいたけど男同士なのにデートって何だよ』

「いやっさっき廊下で2年が言ってたのチラッと聞いて。仲良さそうに見つめ合いながら飯食ってたって」

『確かに飯は食ったけど別に見つめ合ってはない。ってかたったそんだけで噂なんかすんなよな』

「まぁな、ただ皆んなお前が羨ましいだけだろ。あの朔夜先輩と……だからな」

『確かに近寄り難い雰囲気はあるけど……でも皆んな色々言い過ぎ!めっちゃ優しい人なのに』

「お前が超レアだからだよ。今まで何人か朔夜先輩に話しかけたけど全員粉砕だって。あの人がまともに話すのは尾澤会長とお前だけなんだよ」

『そ、そうなんだ』

尾澤会長はわかるけど一体何故俺なんだ?
ゲーム?ゲームなのか?

「それもわざわざお前を訪ねて教室にも来るし……ちょっと気を付けた方がいいかも」

『なんで?』

「お前を妬んでる奴がいるかもって話!じゃっ俺はそろそろ席に戻るわ」

そう言って颯太は自分の席に戻って行った

妬んでるって……
こんな俺みたいな奴に妬んだって仕方ないだろ
男子校なのに女々しい奴だな




男同士だっての

.