……何故に図書委員?


ここは地元でも不良が多いと有名な男子校

入学して数週間、だいたい学校に慣れてきた頃にたまたま休んだ日に限って決められた委員会


委員会自体人数に限りがあって、やりたくない人はやらなくていいらしくて……
つまり立候補以外は欠席者達がやらなければいけなくなると言う事だった



やらかした
そんな事ならサボるんじゃなかった


でも、図書委員とか超楽なんじゃないか??
俺の中の図書委員イメージはただただ楽って事だった

やりたがる奴がいない面倒臭そうな風紀委員とか美化委員とか絶対やる奴なんかいないと思うのに、どうして休んでた俺が楽な仕事に任命されているんだろう



手渡されたプリントをぼーっと眺めていると、もう1人の図書委員に声を掛けられた

「あ、因みに図書委員は交代で週1で18時まで図書室居なきゃいけないから。君は毎週金曜日ね」

『金曜日?』


えっ……えええええええ……

ってか毎週金曜日はバイトなんだけど!


「じゃあそう言う事なので。今度の委員会で詳しい説明があるからちゃんと来なよ」

そう言うとそいつは自分の席へ戻って行った




『……ってか誰だ』

廊下側の席でいつも本読んでる大人しそうなクラスメイト

初めて喋ったかも……
あ、喋ってたのは向こうだけか



ってかバイトどうしよう!
17時からだから絶対間に合わないしっ!
運がいいのか悪いのかシフト出す前で良かった……

委員会、一応ちゃんとやらなきゃマズいよな


不良が多い男子校だけど俺は真面目な部類だ



『だりぃな』


プリントを机の中に押し込み溜息を吐いた

取り敢えず来週の金曜日は代わってもらわなきゃ



マジでだるっ



.