新・Sなお前とヤケクソな俺


「憂君って真面目だね」

『はは、他の奴に比べたら真面目かも知れないっすね』

授業中寝てたりたまにサボるけど
でも喧嘩とかした事ないし他の奴と違って乱暴じゃないし煙草も吸わないし
クラスの中じゃ大人しい部類だと自分でも思う

「こうやって図書委員の仕事もちゃんとしてるし、偉い偉い」

なんだか子供扱いされてしまった
ま、いっか




朔夜先輩が手伝ってくれたおかげで大分片付けが終わった。あとは破れた箇所の修理だけ

クソっ俺のゲームタイムが……


「テープある?貸して」

『いえいえ本当もう大丈夫です!あとは俺がやりますんで。今日も本読みに来たんですよね?助かりました!ありがとうございました』

「テープは?」

ぜ、全然聞いてねぇ

『あの……本当悪いんで』

「早く」

『あ、はい』

何を言っても無駄そうだから俺は言われるまま貸出カウンターにあったテープを取りに行った






「これで良し。さ、早く片付けよっか」

『ありがとうございます』

先輩が手伝ってくれたおかげで早めに片付けが済んだ

「1人でやるより2人でやった方が早いでしょ?気にしないで」

『助かりました』

「ふふ、じゃあちょっと本選んでくるね」

朔夜先輩は本選びへ、そして俺は貸出カウンターへ向かった




長身で美形な上に頭が良くて優しい……この学校が共学だったら女共がキャーキャー騒いでただろうに

朔夜先輩は何故毎週金曜日に図書室なんだろ?




『あの……』

思い切って話し掛けてみた

「ん?どうしたの?」

『いつも何読んでるんですか?』

「今日はこれかな」

見せてくれた本の表紙には[世界の猫図鑑]って書いてあった



『……可愛い』

「でしょ!?」

いやっわざわざ放課後読みに来るような内容の本じゃねえーっ!しかも図鑑って!

この間は経済がなんちゃらとか難しそうな本読んでたくせに今日は写真しか載ってない図鑑かよ

まずこのビジュアルで猫図鑑って……そう思うとつい笑いそうになってしまった

「そう言えば憂君はいつも何のゲームしてるの?」

『あっちの森って知ってます?今よくCMでやってる』

「んーわかんないや。今日は持って来てるの?」

『見てみますか?』

「うん」

貸出カウンターに戻り、鞄からゲーム機を取り出して再び先輩の元へ向かった


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