一夜がつなぐ運命の恋   ~店長の子どもを身ごもりました~

『麻貴、レジ頼む。』
イヤホンから聞こえる碧の声に、私はすぐに思考を仕事に戻した。
「了解」
マイクをonにして、答えるとすぐに花音と共に店内に戻った。

翌日からのフェアに向けて、シーズンオフにかわる商品のセールが始まっている。
店内はいつも賑やかで、今日はひときわにぎやかだった。

「いらっしゃいませ。こちらのレジどうぞ。」
花音にセルフレジの客のフォローを任せて私はレジに入る。
「これ、ギフトだって。」
「了解」
先にレジに入っていた碧から商品を預かり私はラッピングの作業に入った。

客の波が落ち着いてから、私は花音が運んでくれていた通路に置かれていた商品を棚に並べていく。