一夜がつなぐ運命の恋 ～店長の子どもを身ごもりました～

私たちはある程度妊娠に関しての知識を持った。
妊娠初期の腹痛は、子宮が大きくなる痛みもある。

子宮だけじゃなく腰や背中も痛むのはきっと子宮が大きくなっているからだ。

「麻貴。掃除は俺がする。荷造りだって、食事の準備だってなんだってする。させてほしい。でも、この子を育てるのも、つわりで苦しくてもなんとか耐えてもらうのも麻貴にしかできない。」
「・・・」
「ごめんな。」
店長にお腹を撫でられると心地よい。

店長が帰ってきてくれ安心感なのか、それともつわりの一種という眠気なのかわからないけれど、私はいつの間にかまた眠ってしまっていた。


～♪
携帯電話の着信音に私は目を覚ます。
画面を見ると花音からの着信だった。

「もしもし？」
「せんぱーい！大丈夫ですか？先輩が体調不良で休むって今までなかったから大丈夫かなって…」
「大丈夫。ごめんね。お店、大丈夫だった？」
私はいつの間にかベッドに寝ていたことに気が付き体を起こす。
きっとソファに座っていた私を店長が運んでくれたんだ。