「麻貴?」

真っ暗な部屋。

店長の声と足音が響く。

「麻貴?」

もう一度私の名前を呼ぶ声。

「・・・はい・・・」

「うわっ」

店長が明かりをつけた瞬間、トイレの扉の前に座り込む私に気づいた店長が、今まで聞いたことの無いような悲鳴に近い声をあげた。