「平気です・・・」
「そっか。よかった。べろべろだったからなー麻貴。」
穏やかに笑っている店長の表情は、見なくてもわかる。

「きっと準備、あるだろうし、俺も着替えて車持ってきたいから、2時間後に迎えに来てもいい?」
「・・・はい」
強引すぎないのが店長らしい。

「麻貴」
「はい・・・」
「俺とふたりの時くらい、”店長”扱いするなよ?」
「無理です・・・」
「店長って呼んだら怒るぞ?」
「・・・無理です・・・」
「ほら、呼んでみろ。」
ちらりと見た店長は無邪気な子供のような顔をして私を見ている。