「そろそろ戻りますか。」
さっき、店長が急に距離をとったように、今度は私が。
そう思いながら言葉にして、ドアの方に体を向ける。

「私、先に戻り」
そこまで言いかけたところで、強い力にひかれ私の体は簡単に元の向いていた方向に体が戻る。

その瞬間、私は何が起きたのかわからなかった。

一瞬の出来事すぎて思考が停止する。


何度も瞬きをして、状況が飲み込めた私。

開けていた目を閉じたのは、店長の唇から伝わる熱さにこたえたかったからだ。