一夜がつなぐ運命の恋   ~店長の子どもを身ごもりました~

そう言って店長は何も言わなくても私が陳列している商品の並べ方を把握して、きれいにディスプレイを始めた。

台に登っている私よりも高い棚の商品も軽々と陳列する店長。
さすがの手さばきで、きれいに並べていく。

「これで全部ですね。」
「はい。ありがとうございました。」
手伝ってもらったお礼を言いながら台から降りようとすると
「気を付けて」と店長はすっと手を握ってくる。

「・・ありがとうございます。」
外国から戻ったばかりだからだろうか。それともかなり女慣れしている?そんなことを考えてながら私は握られた手がやけに熱く感じてしまった。

私は平静を装いながら店舗の中を店長に案内した。