ー苺美(深心)ー
あの日、雨哥が見つけてしまった痣。
それをつけたのは、苺美の母親だった。
本当の理由は雨哥は知らない。
苺美がその深心(ほんとう)を告げなかったから。

苺美の両親は、苺美が10才の時に離婚をし、苺美は母親との生活を選んだ。
母親、千里(せんり)の事が大好きだから、離れる事なんて考えられない。
千里だって同じ気持ちに決まっていた。
千里と苺美、2人になってからも仲は変わらず過ぎて行った。
その生活が変わって行ったのは、苺美が中学生になってから。