カフェに来てから2時間半後の13:46頃。
【今、何してる?】と来た。
苺美からのメッセージ。
来た…どうする?動いてくれる?
いざ来ると、少したじたじになってしまう。
ゆっくり空気を吸い込み、呼吸を安定させる。
【今、クライアントさんクリアして帰る途中。帰りにビーズ買いに行こうと思ってるよ】
苺美に前にも送ったような文を送った。
【そうなんだ。分かった。頑張ってね。じゃあ、またね】
その文で終わった。
もし今から雨哥のアパートに来るとしたら、ここから見えている駅から出て来る苺美の姿が見えるはず。
雨哥はデザイン途中のノートとペンを片付け、いつでも動けるように支度をし、そのカフェから出た。
外は寒いけれど、少し待ってみよう。
そして来た…。
役に苺美の姿。
雨哥はキャップを目深に被り追う。