「……4か月くらいでわかってしまう人もいれば、7か月とかまではっきりしない人もいて、まちまちなんだよ」
美夜はナオに微笑んだ。
「そうなの? どうやってわかるの?」
「エコーとかで。先生が、ついているので男の子ですねっていうの」
「え?! ついてるって、もしかしてあれ?! そこで判断するの?! もっと医学的ななんかだと思ったのに……」
「そうだよね、わたしも当時はびっくりした。そこなの? って」
静観していた女将がクスクスと笑う。
「ご両親もお二人も、どうでしょう。幸い明日から週末です。ご予定が大丈夫でしたら、今日は温泉につかって、気持ちを整理してみたらいかがですか?
お部屋はここと、お隣をご用意させていただきます。星林亭《せいりんてい》は山の上ですからね。トンボ帰りでは疲れますし、ちょっとゆっくりして、明日もう一度お互いの気持ちを話し合っても良いと思うんです。
当旅館は、満天の星が見える露天が自慢なんですよ」
「いや、しかし、そこまでご迷惑を……」
「ここの土地は、流れ星がよく観測できるので有名なんです。流れ星に縁を祈る人が多数訪れてくださいまして、星林亭は、おかげで縁結びの宿としても名を馳せてきました。
わたしは、ナオさんがこの星林亭を見つけて、頼ってくださったことにとても縁を感じています。
そのご両親と、お慕いしているトモヤさんにもお会いできてとてもうれしいです。
どうか、心を休ませるお手伝いをさせてください」
なんて格好いいんだろう。
媚びるわけでもなく、旅館を売り込むわけでもなく、心から出会いに感謝をして、歓迎をしていた。
びしっと背筋を伸ばし、凛と告げた女将に、美夜も感動をした。
音夜も満足そうに頷く。
女将の言葉に父親は眉をたらした。
「ありがとうございます。では、お言葉に甘えて――――……」



