俺様御曹司が溺甘パパになって、深い愛を刻まれました

「俺はナオが好きで大事だ! ナオとずっと一緒にいたい。その気持ちはずっと変わらないよ。

両親に反対されたままだったら、ナオが幸せになれないじゃないか。俺はナオが家族と仲が悪くなるのはいやだ」

「だ、だってみんな認めてくれないから……わたしこの子が大事なんだよ。守りたいの。トモの赤ちゃんだよ。トモはこの子が可愛くないの?」



ナオの父親が呻る。


「俺はトモヤ君とのことは反対していない。二人の付き合いが長いのは知っているし、信頼もしていた。

だからこそ、順序を守らないことに怒ったんだ。二人が真剣なら子供はまた大人になってからでも……」

「そうよ。子供を産むっていうことが、どれほど大変なのかナオはわかっていない。
もう学校へ行けなくなるのよ? 友達とも頻繁に遊べなくなる。ヘアメイクの専門学校行きたいっていっていたのも、ダメになるの。自分を犠牲にしなくちゃいけないことも多くて、簡単じゃないの」

「わかってるよ」

「わかってないから言っているんだ。色んな人に迷惑をかけて、駄々をこねている時点でお前はまだ子供なんだよ。ひとりで何もできていないじゃないか」

「だから、それはこれから……!」



どうどうめぐりだった。
どちらの意見もまっとうで、どちらも間違っていない。だから本人たちがどこかで折り合いをつけるしかなくて、口は挟めない。


その時、廊下からドタドタとした足音が聞こえた。


「ママのとこいくぅー!」

「あ、夜尋ダメだって! 今、お仕事中……!!」


緊迫した雰囲気の中、ドタドタバターン! と、ドアが蹴破られるかと思う勢いで開いた。


「ママみちゅけたよー!」


飛び込んできたのはテンションの高い夜尋と、その首根っこを摑まえたがタッチの差で間に合わなく、しまったという顔の音夜だ。


(う、うそ……)


一瞬にして肝が冷える。


(勘弁して――!)