私には「××」がない。

私の親は完璧主義だ。娘に対して勉強、芸術、音楽、運動、外見、中身、家事、全てに対して一番であることを求める。私の姉と妹は全てにおいて完璧だ。校内成績一位、美術の作品は展覧会で入賞、姉は得意のピアノで妹は卓球で全国ベスト16に入った。それだけではなく学年一の美女と呼ばれ、天使のような性格、家の手伝いでもなんでもできる。

それに比べて私は
勉強は下から数えたほうが早いし、美術の作品も、イヤイヤやっているバドミントンも、見た目も、性格も、家事も何もできない。
そう才能がないのだ。


ある日才能に恵まれたクラスの八乙女くんに言われた一言で