腕から美琴の温もりが伝わってくる。俺の方が身長が高かったから美琴の頭は俺の顎の高さにある。 美琴も俺を抱きしめたまま動かない。顔を俺の胸を押し付けてジッとしている。 ふたりとも何も喋らない。強くなってきた雨音だけが聞こえる。何も喋らなくても良かった。何も言葉はいらない。